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医療経営管理支援システム エルフ・ヒポクラテス

在院日数と医業損益の関係性分析から適正な在院日数を導き出し、パスの改変に取り組む。

地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター
http://www.mc.pref.osaka.jp/
ご利用の製品: 医療経営管理支援システム(エルフ・ヒポクラテス)
病床数: 500床
所在地: 大阪府大阪市中央区大手前3-1-69

 地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター(以下、大阪国際がんセンターという)における管理会計に基づいた医療経営管理支援システム(以下、エルフ・ヒポクラテスという)を活用した、クリニカル・パス改変による経営改善の取り組み事例について、医療情報部事務局経営改革グループの中村由里様にお話をお聞きしました。

医療情報マネジメント学会で発表された弊社「エルフ・ヒポクラテス」を活用した貴院の取組事例について詳しくお聞かせください。

 婦人科において件数が多い化学療法(TC療法)と子宮頸部円錐切除術についてエルフ・ヒポクラテスを用いて損益分析を行い、課題の抽出と改善に取り組んだ事例を発表しました。それぞれの治療を目的とした入院症例について医業収益(室料差額は除く)、医業費用および医業損益を算出しました。在院日数と医業損益の関係性を分析すると、それぞれ在院日数が長くなることで医業利益額が小さくなる、またはマイナスとなることが分かりました。
 これら2つの治療法について適正な在院日数を導き出してクリニカルパス(以下パス)の改変を行い、改変後に婦人科全体で医業利益増となりました。これは当院におけるパス・レビュー・チームPath Review Team(以下、PRT)における取組の一例です。

PRTについて詳しくお聞かせください。

 PRTは副院長(初年度は病院長)をリーダーとしたパス見直しのスタッフチームです。
診療科別に診療科部長と病棟師長がメンバーとして参加し、パスの改変を検討するための組織です。私はその中でパス改変検討のためにデータ分析と資料の作成を行っています。
 データ分析ではエルフ・ヒポクラテスにより、DPCコード(DPC/PDPSの支払い診断群分類)を基本として、さらに詳細に手術別や化学療法のレジメン別などの分類ごと、必要に応じて症例単位に、在院日数と医業損益額の関係分析や原因分析をして、レポーティングと改善案提示を行っています。その際に必要に応じて、ベンチマーク分析などを併用して分析することもあります。


医師や看護師に対して、原価や医業損益を示しても、理解が得られないという事を聞きますが、その点は特に問題は無かったのでしょうか?

 PRTではDPCデータと組み合わせて、疾患別・治療別・在院日数別まで掘り下げた医業利益を示しておりますので、医師・看護師も理解がしやすいのだと思います。

医業利益でパスを評価して、改変のための検討を行うに当たってのポイントはありますでしょうか?

 診療科部長と病棟師長が検討に直接的に関わっていただけるので、実際のアクションに結び付きやすいという点がポイントだと思います。
 PRTでは、医療の質の担保や向上を前提としつつ、パスを改変することで医業損益も改善するとことを目指しています。したがって、実行可能性の高いPDCAを回すには、原価分析については会計・財務面の知識だけでなく、診療内容に対する理解が重要となります。つまり、診療部門参加型のマネジメント体制の確立が必要であり、PRTは確かな実現方策の一つと言えます。

その他に、PRTの活動が実際に経営改善という結果となっている要因は何か考えられますか?

 PRTの発足当初、院長がリーダーであったことも大きな要因だと思います。現在でも、PRTの活動の大きな後ろ盾です。
 現実的に医業利益を確保するということは、将来的に当院が目指す医療を実現するための必要条件と言えます。しかし、例えばエルフ・ヒポクラテスのような原価計算システムを導入しても、効果はすぐに経営改善という結果となって現れにくいと思います。
 PRTの活動主旨でもある「医療の質を向上させながら、経営の質を向上させる」という意識や認識が院内に浸透しているかどうかも重要な要因だと思います。エルフ・ヒポクラテスのような原価計算システムを活用するには、そうした意識や認識をいかに院内に浸透させ、醸成させていくかも重要なテーマとなると思います。PRT立ち上げ時の院長の強いリーダーシップが大きな意味を持っていたと言えます。

今後の貴院の取組についてお聞かせください。

 まず、平成29年3月に病院の建替えと移転に伴い、大阪府立成人病センターから大阪国際がんセンターへと改称し、オープンいたしました。それに伴い、今まで以上に一層、医療の質の向上・経営の質の向上への取り組みが必要となります。PRTの取組もそれを目指して、より一層活性化することになります。
 今は入院症例を中心に分析やパスの改善に向けて活動をしておりますが、今後は外来診療においても経営の質向上に向けた分析や改善提案を行っていきたいと思います。
 また、エルフ・ヒポクラテスの活用によるパス改変を経営改善につなげるという当院PRTの取組事例を、今後も学会等で発表をしていく予定です。まだまだ同様の発表は少ない状況ですので、当院PRTの取組が先進的な事例として、大阪国際がんセンターのアピールとなれば良いな、と考えています。

※この情報は取材当時のものです。

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